広告やWeb施策の成果が伸びないと、「代理店を変えた方がいいのでは」と考えることがあります。ただ、判断に必要な数字が社内にないまま変更すると、新しい代理店でも同じ問題が繰り返されます。
大切なのは、代理店の報告資料だけで評価せず、自社の売上につながる流れを把握することです。契約を見直す前に、社内で確認しておきたい数字を整理します。
広告管理画面の数字だけで判断しない
表示回数、クリック率、クリック単価、コンバージョン数は、広告の状態を知るために必要です。しかし、コンバージョンが資料ダウンロードやフォーム到達を含んでいる場合、実際の問い合わせや受注と一致しません。
まず、現在のコンバージョンが何を計測しているか確認してください。電話タップ、LINE遷移、フォーム送信など複数の行動をまとめているなら、行動ごとに分けて見る必要があります。
広告の評価基準は、最終的にどれだけ有効な商談と売上を生んだかです。媒体の数字は、その途中を説明する材料として使います。
問い合わせ後の数字をそろえる
代理店が把握できるのは、通常、問い合わせが発生するまでです。その後の連絡、商談、見積もり、受注は社内に情報があります。両方をつながなければ、広告の本当の成果は判断できません。
- 問い合わせ総数と有効問い合わせ数
- 初回連絡がついた件数
- 商談・見積もりへ進んだ件数
- 受注件数、売上、粗利
- 失注理由と失注までの日数
有効問い合わせの基準は会社ごとに決めます。対象地域、予算、依頼内容、検討時期など、営業担当が「対応すべき相談」と判断できる条件を言葉にしておきましょう。
費用対効果を粗利まで見る
売上だけで広告費を評価すると、利益率の違うサービスを比較できません。できれば商品・サービス別に、受注金額と粗利を確認します。
最低限計算したい3つの指標
- 問い合わせ単価=広告費÷問い合わせ数
- 受注単価=広告費÷受注件数
- 広告費回収率=広告経由の粗利÷広告費
受注までに数か月かかる事業では、その月の広告費と売上を単純に比べないよう注意が必要です。問い合わせが発生した月を基準に追跡し、後から受注結果を戻して記録すると、媒体や施策の実力が見えます。
代理店との役割分担を確認する
成果が出ない理由が、広告運用だけにあるとは限りません。ページの情報不足、フォームの使いにくさ、社内の返信速度、提案内容など、複数の要因が関係します。
そこで、誰がどこまで改善するのかを確認します。広告の入札や配信設定だけを委託しているのか、クリエイティブ、ページ、計測、営業データの分析まで含むのか。契約範囲と期待がずれていれば、評価もずれます。
月次報告で結果だけを聞くのではなく、次に何を確かめるかを合意することが重要です。
変更の前に一度、同じ表を見る
代理店を見直す場合も、感覚ではなく共通の数字で判断します。直近3〜6か月を目安に、広告費から受注・粗利までを一つの表にし、媒体別、サービス別に確認してください。
そのうえで、次の順番で話し合うと整理しやすくなります。
- 目標と実績の差を確認する
- どの段階で数字が落ちているか特定する
- 代理店と社内、それぞれの改善範囲を決める
- 改善期限と判断基準を合意する
必要な情報を開示しても原因の説明や改善案が出ない、計測の不備が放置される、合意した行動が実施されない場合は、変更を検討する根拠になります。反対に課題が社内対応や営業工程にあるなら、代理店の変更だけでは解決しません。
commitでは、広告、Webサイト、問い合わせ後の営業工程を切り離さずに確認します。判断材料をそろえたうえで、運用を続けるのか、体制を変えるのかを一緒に整理します。
